株式会社能楽書林は2027年(令和9年)10月に創業120周年を迎えるのを記念し、2025年4月より弊紙「能楽タイムズ」がプロデュースする能楽イベント『書林アカデミー』を定期開催しております。このたび第二回となる公演『「声明の世界」ー「理趣三昧法要」を中心にー』を、2025年6月21日(土)に矢来能楽堂(東京都新宿区矢来町60)で開催することをお知らせいたします。


日本の仏教寺院の儀礼にて経典に独特の節をつけて唱える「声明(しょうみょう)」ーー能楽を始めとする日本の伝統芸能に影響を与えたこの仏教音楽について、真言宗豊山派の僧侶の方々をお招きし、実演もまじえながら歴史や魅力について解説いただきます。
企画内容
平安時代のはじめに弘法大師・空海によって日本にもたらされた真言密教。
タイトルとなっている「理趣三昧法要(りしゅざんまいほうよう)」は、真言宗で行われる多くの法会(仏教の行事)の基礎となる大切な儀式で、特に空海の御影(すがた)をまつり、その功績をたたえる「弘法大師正御影供(こうほうだいししょうみえく)」などで大切に受け継がれてきました。これらの法会の中で、僧侶らによって唱えられているのが、経典に独特な節をつけた「声明」です。
今企画では、これらの法要がどのような流れで行われ、唱えられる声明にはどんな意味があるのかを解說するとともに、その一部を真言宗豊山派の僧侶のみなさんにより実演していただきます。上演される曲の中には、インド·中国·日本の三国にわたる声明の曲が含まれており、それらが融合することでより重層的で深い響きとなっています。
また、実演に先立つ解說では、声明を唱えるときに使う独特の楽譜はかせ「博士」の読み方や、その特徴的なメロディーの型についてもご紹介。こうした音のしくみを知ることで、声明の世界がもつと身近に感じられることでしょう。
日本語の声明は、平曲や謡曲をはじめとする日本の伝統音楽の源流のひとつとされています。仏教の祈りの声に耳を傾けながら、日本文化の深い歴史や精神にふれる時間を、どうぞご一緒にお楽しみください。
プログラム
【解説】声明の魅力としくみ/新井弘賢
【実演】理趣三昧法要の声明 「弘法大師正御影供」の曲を主軸として
出演者
真言宗豊山派僧侶
・新井弘賢(普門院)
・青木亮敬(金仙寺)
・堀内明大(正光院)
・名取雄喜(善養寺)
・香取良俊(良観寺)
・髙野朱里(清福寺)
開催情報
日時:2025年6月21日(土)13:00開演(12:30開場)
場所:矢来能楽堂(神楽坂)
参加費:3,500円[全席自由] 学生1000引き(受付時に学生証提示で1000円キャッシュバック)
チケット申込先
●能楽書林 書林アカデミー係
電話:03-3264-0846 / FAX:03-3264-0847
メール:academy@nohgakushorin.co.jp
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